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研究報告「保育園と老人施設の必要性と建設・運営の経済的効用について」を発表
日本共産党川崎市議団が明治大学院大学の山口不二夫教授に研究委託した保育園と老人施設の必要性と建設・運営の経済的効用についての報告書ができました。
報告書の「はじめに」で次のようにこの研究報告の目的をのべています。
宇沢弘文氏は『自動車の社会的費用』(岩波新書1974年)という書物において、市場では認識されない大気汚染や交通事故、犯罪の増加などの自動車の社会的な費用の存在を無視したために、適切な政策が実施されずに、無軌道とも呼ベる自動車所有の拡大が進み、社会的損失力井広大していることを指摘した。そこで同書では自動車の社会的費用を確認し測定することの重要性を主張した。自動車の社会的費用が測定されれほ、無制限な自動車の増加をくい止めることができ、生活の豊かさにつながるからである。
本報告で取り上りげる保育所や老人介護施設は、自動車の場合とは逆に社会的な効用があるにもかかわらず、その設置と運営には多額の費用と財政補助を必要とすることから設立が抑制されてきた経緯がある。本報告書はいわば宇沢氏が自動車の社会的費用を算出した著書に対して、その設立と運営には多額の税金と保険料が必要な保育所と老人介護施設が、実は社会的には多くの効用を生み出していることを明らかにすることを目的とした報告書である。