井口真美議員が共産党を代表して討論
2008,06,30, Monday
6月19日、議案の採決にあたり、日本共産党を代表して、井口真美議員が討論を行いました。
議案第74号の川崎市住民投票条例の制定について、議案第87号から89号の川崎市南平間保育園と同宮前平保育園、同白鳥保育園の指定管理者の指定については反対、議案第76号川崎市障害者リハビリテーションセンター条例の一部改定には賛成を表明しました。
また 議案第90号神奈川県後期高齢者医療広域連合規約の変更に関する協議については、この制度の創設そのものに反対であることから、議案第92号黒川地区小中学校新設事業の契約の変更については、契約の仕方・教育方法などに疑義があり契約締結に反対した経過から、これらの議案には反対しました。
川崎市住民投票条例案について
短期日のうちに出された13の請願・陳情に示されたように、住民のための投票条例でありながら条例案について住民への説明がなされないまま極めて異常な提案となっていると前置きして3点を指摘。
市長の意思決定がなされているから住民と市長の意見の相違が明らかになるのに、他方で市長が意思決定している場合は投票対象にしないとしていることは、この条例の最大の矛盾であり、市長判断のもと住民発議がほぼ閉ざされている。
直筆・押印署名数11万は過去1例しかないきわめて高いハードルであり、議員の3分の2以上の反対で実施中止は直接民主主義の場面で間接民主主義(議会)をかぶせるもので問題がある。
選挙との同日投票では選挙期間中は市長候補者など候補者は自由に投票運動ができるとされることに比べ住民の運動はいっさいできなくなることなど、住民が直接権利を行使して自分たちで作り上げていくという地方自治本来の趣旨からして問題がある。
この条例は主権者である住民の権利行使を補償する観点がまったくなく、他方、市長にとっては実に使いやすいものになっており、結局、本条例は「住民」投票条例とは名ばかりの「市長」のための投票条例であると言わざるを得ないことから反対すると述べました。
南平間保育園、宮前平保育園、白鳥保育園の指定管理者の指定について
管理委託料を低く抑えるために経験年数の浅い保育士を多くすることに対し、仕様書では「経験年数や年齢についてバランスのとれた構成」などが追加されたが、指定管理者の判断任せのうえ、すでに指定管理された園の保育士の定着状況も答弁できないとのことで保育の質の低下の懸念が払拭できない、などの理由から、この議案には反対しました。
川崎市障害者総合リハビリテーションセンター条例の一部を改正する条例の制定について
現在、陽光園に入所措置されている障害者の方が、今後どこでくらすのかは当事者、ご家族にとって大きな問題であり、当事者、ご家族の方と十分話し合いを行い、納得のいく居住の場を選ぶことが保障されなければならないと指摘。
答弁で、(1)施設入所を希望する方は基本的には統合施設に入所継続が行われること、(2)グループホーム、ケアホームの入所は障害程度区分のみで決定しないこと、(3)不適応を起こした場合には統合施設に戻る仕組みがあること、(4)将来も陽光ホームの入所者の処遇に責任をもつ、(5)陽光ホームが指定管理になっても連携をとっていく、(6)陽光ホームの利用料は現行施設と変わらないものとする、(7)職員体制については、国の基準の上に相談支援専門員や生活支援員を配置するなどの答弁があったことから、議案には賛成しました。