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2018年7月12日

川崎市精神保健福祉家族会連合会 あやめ会と懇談


DSC_00027月11日、日本共産党川崎市議会議員団は、川崎市精神保健福祉家族会連合会 あやめ会と懇談しました。同会は、川崎市内に在住している精神に障がいを持つ方とその家族によって組織され運営されています。精神に障がいを持つ方や家族が安心して暮らせる社会をつくるために活動し、川崎市における精神保健福祉施策の向上のために活動しておられます。懇談には13名の方がみえました。はじめに山本理事長が、「福田市長は、再選されてから、『あらゆる差別を解消する』と発言している。精神障がい者に対する差別もなくなっていくよう、広く議論してほしい。」と挨拶されました。

同会からの要望は以下の通りです。

① 在宅の精神障がい者及び家族への訪問型支援の推進

訪問型福祉サービスの拡充。ひきこもり等の精神障がい者を医療に繋げるための支援体制の充実。ひきこもり等の精神障がい者の実態調査。

② 精神障がい者の就労及び社会参加の推進

民間企業等での就労機会の拡大及び就労定着策の推進。ピアサポートの要請及びそのフォローの充実等による社会参加の一層の推進。市の障害者雇用に精神障がい者の追加及び作業所等への3号随契の継続。

③地域移行及び地域定着支援の推進

退院にむけた相談支援の充実・退院後の生活訓練支援や生活支援。介護サービスの給付等の充実。グループホーム等の増設目標の明示及び運営に対する各種助成措置の改善、健康指導のための保健師の派遣及び介護付きグループホームの設置。

④ 精神障がいに対する差別偏見をなくすための施策・活動の推進

差別偏見をなくすため一般市民への啓発活動の推進。学校教育における精神保健に関する学習及び教職員への研修等のさらなる推進。差別偏見を解消するための条例制定。

⑤ 精神科医療の改善

市独自の精神科救急医療体制の確立と現行体制の情報提供。精神障害者の精神疾患以外の受け入れ体制の改善。精神障害者に対する定期健診の徹底指導。自立支援医療(精神通院医療)の2医療機関他への条件緩和。

⑥重度障害者医療費助成対象の拡充(入院医療費の追加)。手帳2級所持者の精神科通院医療費の無料化の検討

⑦ 各区保健福祉センター及び相談支援センター等の精神障害担当職員の増員

➇ 訪問医療や生活支援を行う包括型地域生活支援プロジェクト(ACT)の推進

⑨ JR及び私鉄、有料道路等の割引の適用

⑩ 自立支援医療等に関する申請手続きについての改善

自立支援医療及び精神障害者手帳の更新の廃止または更新期間の延長。自立支援医療申請書の診断書料の無料化または助成。

⑪ 障害者年金給付及び申請手続きについての改善

特別障害給付金の支給範囲の拡大。障害基礎年金額の改善。申請書の診断書料の無料化または助成。

⑫ 当事者や家族が安心して滞在できるショートステイ施設の整備

医療面のサポートが可能な滞在施設の整備。家族が一時的に滞在できる施設の整備。緊急時には宿泊型自立訓練施設「桜の風」を事前予約なしでも利用できる配慮を。

⑬ 家族会活動への支援の推進

⑭ あやめ会への地域精神保健福祉対策促進事業の委託の継続

懇談に参加された家族の方からは、「精神障がい者の親が、24時間子どもの世話をしている。休みたいときにサポートしてくれる支援をひろげてほしい。悩みを聞いてほしい。経済的な支援もほしい。世話をしている親が共倒れにならないようにしたい。」「ひきこもりの親の会で、医療機関にかかっていないひきこもりのお子さんを持つ親御さんがいた。そういった方を行政に知らせることもしているが、実態調査が必要ではないか。」との要望が出されました。市議団は、行政のアウトリーチ(訪問支援)が行き届いていない現状や計画されている実態調査のやり方について、今後市の取り組みに反映させたいと述べました。市議団は、その他の出された要望の実現のために、引き続き取り組んでいきたいと述べました。