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福島第一原発事故の放射能汚染の実態と人体への影響

いまだ福島の原発事故の収束がみえないなか、とくに子どもさんをもつ方々に不安が広がり、市議団にはたくさんのメールが届いています。

「学校の夏のプールは大丈夫か」「学校給食の食材の検査をし、その結果を公表してほしい」「小中学校の校庭、保育園、幼稚園の園庭、公園など子どもが多くいる場所で一定の高さのところで放射線量を継続的に測定し、その数値を公表してほしい」「修学旅行の行き先を日光から別のところに変更できないか」などです。

放射能学習会野口先生川崎市は、学校給食の食材のについては、流通している食材について出荷前に検査され安全が確認され、産地についてはホームページで公表している、校庭などの放射線量は、0.041マイクロシーベルトで、事故がおきる前の自然界に存在する放射線量とほぼ変わらない状況になっているので心配はない、との見解ですが、それでも親御さんは、子どもたちの将来の健康問題を考えると不安になることは当然です。そこで私たちは、市に対してこうした声に真摯に耳を傾けるよう要求するとともに、共産党市議団独自で、専門家にきていただき、学習講演会を開催したものです。

6月15日夜、「福島第一原発事故による放射能汚染と人体への影響-どんな対策が必要か-」 と題した学習講演会が総合自治会館のホールで行われ (共産党川崎市会議員団主催)、340人の市民が駆け付け、熱心に聞き入りました。

講師はいま、マスコミでもひっぱりだこの日本大学専任講師・放射線防護学第一人者の野口邦和氏でした。

「運転停止時の原子炉内放射能と放出量」 「避難と屋内退避」 「避難住民の放射能汚染」 「ヨウ素剤投与と配布」 「緊急作業者の被ばく」 「海洋の放射能汚染」 「原発サイト内の土壌中のプルトニウム」「空間線量率の上昇」 「野菜・水・土壌の放射線汚染」などの項目にについて話されました。

海洋の放射能汚染については、国はヨウ素131、セシウム137、セシウム134のみを発表したが、ウランやプルトニウムの冷却水への溶出と周辺海域への漏出の可能性がある。採取した海水から検出されたすべての放射性核種について濃度を公表するとともに、ストロンチウム90、ウラン、プルトニウムの分析もするように求めたい。「野菜・水・土壌の放射線汚染」 については、土壌の汚染は現在は表層土壌のみであり、これ以上の大気中への放出がなければ、ヨウ素の汚染は約3カ月後にはほぼなくなり、セシウム134とセシウム137だけが残る。今後のことを考えると汚染地図に相当するものが必要になる。今後は根っこからの汚染が問題になる。切り刻んで、水で洗う、しばらく山中の山菜、きのこは濃度が高くなる可能性がある。海洋汚染では、人体への影響は1~2年後にあらわれる。あいなめ、シラス、こうなご、ひらめ、かれいなどあまり動かない魚が危ない。震源地周辺の海中では海藻類、貝類、海底の土など含めて水産庁は継続的な調査をやっていく必要がある。P1010935

川崎市でも市民の不安感を少しでも取り除くため、学校、幼稚園、保育園、公園、プールなどで独自の測定を始めました。学校給食の食材も測定することが検討されることになりました。

私たちも独自に、専門家の指導をいただいて測定をはじめます。そのときは関心のある市民のみなさんにお知らせをして、いっしょに測定し記録をとっていきたいと思います。共産党神奈川県委員会としても県内58カ所で、測定をおこなうことで、プロジェクトチームを発足させました。それらの測定の結果を野口先生に分析していただき、10月14日報告会をおこなう予定です。


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