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「受験生をねらった痴漢の加害防止と被害救済の強化に関する申し入れ」を行いました。


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2023年1月31日に市議団は、福田紀彦市長、小田嶋満教育長、中上一夫交通局長、藤原徹まちづくり局長、中村茂市民文化局長あてに「受験生をねらった痴漢の加害防止と被害救済の強化に関する申し入れ」を行い、各局の担当する課長と懇談しました。

  おおば裕子副団長から、12月議会の代表質問で市議団が痴漢の被害についてとりあげ、南武線に女性専用車両の導入を要望したこと。共産党東京都議団のアンケート活動から始まり、今年は1月の共通テスト前に首都圏の交通機関や警察で事前の啓発活動が行われるなどの取り組みが始まっていることを話しました。

 小堀しょうこ議員は「息子がクラスの女子学生は100%痴漢の被害を受けていると話していた」と、後藤まさみ議員は学生さんを持つ保護者から「娘が痴漢に遭うのが怖く、電車で通学する高校には行きたくないと言っている」との話がされ、川崎市が痴漢被害をなくしていくための対策を行ってほしいと述べました。

 各局からは、「『かならいん』などの相談・対応できるところの広報を強める」(市民文化局)、「市バス、SNSでも広報していきたい」(交通局)、「女性専用車両については引き続き要望する」(まちづくり局)、「受験での救済措置については校長会などで申し合わせて実施する方向で詰めている。県立、私立の学校についても、お願いしていきたい」(教育委員会)との話がありました。

申し入れ書は以下の通りです。

川崎市長     福田 紀彦 様

教育長      小田嶋 満 様 

交通局長     中上 一夫 様

まちづくり局長  藤原 徹  様

市民文化局長   中村 茂  様

2023年1月31日

日本共産党川崎市議会議員団

団長 宗田裕之 

「受験生をねらった痴漢の加害防止と被害救済の強化に関する申し入れ」

    痴漢は深刻な性暴力であり、性犯罪です。

受験シーズンには、インターネットやSNSで受験生をねらった「共通テストの日は痴漢チャレンジ!」「共通テストは痴漢チャンスデー」などと痴漢行為をあおるSNSへの投稿がされています。試験に遅刻できない受験生の弱みにつけこんで、その後の人生に影響を与える入学試験の日に痴漢加害を行うという極めて悪質で卑劣な行為を許すわけにはいきません。

    党市議団では、議会での質問を行い、南武線の女性専用車両の導入等を要望し「痴漢に注意」など被害者側に呼びかけるのではなく、加害を防ぐ対策を求めてきました。今年は1月の共通テスト前に東京をはじめ首都圏の交通機関や警察で事前の啓発活動、予防対策がとられています。川崎でも2月から3月の市内や首都圏の中学、高校、大学で試験が行われる時期に合わせ、駅の広報物やアナウンスなどで痴漢・盗撮対策を強化する必要があります。よって、以下の点を申し入れます。

1. 中学校、高等学校、大学などの受験シーズン(特に私立高校の入試が集中する2月10~13日、神奈川県立高校、川崎市立高校等の入試等が行われる2月14~16日、3月10、13日)に、痴漢加害を起こさせないよう公共交通機関における対策を普段以上に強化すること。  鉄道事業者を含めて関係機関と連携し、駅係員の増員、電車内の巡回警備、警察官による巡回の強化を要請すること。

2.「痴漢は犯罪」など、痴漢加害防止のためのアナウンス放送や電車内の動画、電光掲示板、SNSでの呼びかけなどを強化するよう鉄道事業者に求め、市営バスや市の広報でも行うこと。南武線への女性専用車両の導入を引き続き要望すること。

3.24時間365日無料で相談を受けられる、かながわ性犯罪・性暴力被害者ワンストップ支援センター「かならいん」など、痴漢被害に遭った際の相談機関について広報すること。

4.市立学校の入試で痴漢被害のために試験に遅刻する場合、救済措置の対象とすること。また、それを周知すること。市内の県立高校、私立学校などの入試についても同様の対応となるよう協力を依頼すること。

5.「痴漢ゼロ」に向け、政府が検討中の「痴漢撲滅パッケージ(仮称)」が策定され次第、早急に加害を防止するという立場を明確にした実効性のある対策を行うこと。


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