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2018年7月25日

2018年7月13日 神奈川県弁護士会川崎支部との懇談メモ


DSC_0025弁護士会支部から寄せられた平成31年度川崎市予算への要望事項は以下の通り。

1、川崎市の各区役所にて開催されている弁護士相談の利用促進について

①相談枠の増設

川崎市の各区役所にて開催されている弁護士相談について議論させていただきたい。平成27年4月より弁護士相談の相談枠は削減されており、1年間の相談枠総数は平成26年度が6798枠であったものが、平成27年度以降は5600程度とされています。市民の方が窓口に弁護士相談を申し込みながら断られたケースもあり、川崎市の人口が増加傾向にあり、今後も川崎市の主催する弁護士相談に対する潜在的なニーズは増加するものと思われることから、平成27年4月の削減より以前の状態まで相談枠総数を戻すことを検討いただきたい。

②夜間、土日への弁護士相談の新設

現在、法律相談は平日のみの設定となっており、日中働いている市民は利用できない。横浜市では、月に2回、夜間法律相談を開催している。川崎市においても夜間や土日に新設してほしい。

③予約相談の拡充

現在、全法律相談の9割が先着順となっており、高津・多摩区で一部予約制が採用されているだけである。先着順の相談では朝早くから並んでも2時間も待たされることがあり、現行制度は使い勝手が悪い。昨年度の懇談以降、「今年度中、あるいは来年度から、幸区と麻生区でも予約相談を実施していく」という回答があった。市民の利便性向上と弁護士相談の利用促進の観点から、全区で予約相談を設置してほしい。

2、成年後見制度の利用促進に関する事業について

成年後見制度の利用に関する法律の施行に伴い、成年後見制度利用促進基本計画が閣議決定された。これらの法制度に基づき、市町村も成年後見制度の利用促進事業に取り組んでいくことが必要になることから、①市職員、福祉関係者、弁護士らで行う成年後見制度に関する事例検討会の実施(多摩区役所は年1回実施)②市民や市職員を対象とした成年後見制度に特化した法律相談の実施③川崎市成年後見制度利用支援事業のよりいっそうの充実(申立費用の支援について支援内容や対象者の拡充、報酬助成について対象者の拡充・施設と在宅の区別を行っていることを見直すこと等)

3、ヘイトスピーチの規制に関する取り組みについて

ヘイトスピーチの規制に向けた基本条例の制定を推進されたい。インターネット上の被害に対して削除要請を行う作業についての職員の配置や予算措置を講じてほしい。

4、母子支援事業―離婚手続き中の市営住宅の入居について

法律的に母子家庭、ひとり親家庭となる前の段階である離婚に向けた話し合いの過程での支援が必要。たとえば、市営住宅入居の優先順位を決めるような場合に、離婚の手続をとっていることの裁判所の証明があればすでに離婚している場合と同列に扱うことはできないか。

5、若者の貧困問題に対する就労支援について

就労に困難を抱える若者対策として、静岡県富士市では、ユニバーサル就労の考え方を打ち出し、条例をつくり、サイトを立ち上げ、協力企業を募り、サポーターを募集するなどの施策を展開している。こうした制度を参考に川崎市でも施策を行ってほしい。

市議団からは、この間取り組んできた施策についての報告をし、各項目についても検討することを話しました。