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臨時会での議長・副議長などの選挙結果について

選挙後初めての市議会(第2回川崎市議会臨時会)が5月25日に開かれ、市議会議長、同副議長、神奈川県内広域水道企業団議会議員、神奈川県川崎競馬組合議会議員、神奈川県後期高齢者医療広域連合議会議員が選出されました。

これに関して日本共産党川崎市議団は次の談話を発表しました。

川崎市議会臨時会での議長・副議長及び役職選挙の結果について

~自公民による共産党締め出し「反共包囲網」を打ち破り、要求実現へ市民的運動を
2015年5月27日 日本共産党川崎市議会議員団 団長 市古映美

5月25日に行なわれた川崎市議会臨時会では、議長・副議長の選出が40数年ぶりに複数候補による選挙となり、議会選出の各種役職も発足以来初の選挙となりました。

国と異なり、地方自治体では首長と議員は直接住民から選挙で選ばれるという二元代表制がとられ、議会・議員は行政をチェックしていく役割を担っています。行政をチェックするとともに、市の施策に住民の多様な意見を反映させていくためには、大会派のみならず少数会派も役職を担うことが求められています。そのような観点から川崎市議会では、これまで正副議長は第1・第2会派から、監査委員は第3・第4会派から、県内広域水道企業団議会議員などについては議員数の比例案分によって選出されてきました。これは何でも多数決で決めるのではなく、少数意見も尊重するという民主主義的な考えに立つもので、きわめて合理性のあるものでした。今回も日本共産党は、議会運営というのはそれぞれの立場を尊重し、公正公平で民主的な議会運営を行なうことが大切であるという立場から、40年間、何の問題もなく続けられてきた慣例にもとづいた議会の役職の選出をギリギリまで追求してきました。

しかし、この40年間続けてきた慣例を踏襲することについて、今回の世話人会では合意に至りませんでした。これまでの川崎市議会の誇るべき慣例を覆すことになったことは、きわめて残念です。選挙になったことに伴い、日本共産党は候補者を立てて臨みました。その結果は次の通りです。

■議長選挙の結果は、石田康博議員(自民)49票、市古映美議員(共産)11票

■副議長選挙の結果は、菅原進議員(公明)47票、石田和子議員(共産)12票、無効票1

議会選出の役職ポストの選挙結果は次の通りです。

■県内広域水道企業団議員(定員3)の選挙結果は、嶋崎嘉夫議員(自民)17票、山田益男議員(民主みらい)17票、山田晴彦議員(公明)15票、佐野仁昭議員(共産)11票

■県川崎競馬組合議会議員(定員2)の選挙結果は、岩崎善幸議員(公明)25票、大島明議員(自民)24票、斉藤隆司議員(共産)11票

■県後期高齢者医療広域連合議会議員(定員3)の選挙結果は、廣田健一議員(自民)18票、堀添健議員(民主みらい)16票、沼沢和明議員(公明)15票、大庭裕子議員(共産)11票

(なお、4月の市議選を受けた各会派議席数は、自民19、公明13、共産11、民主11、無所属6)

自民・公明・民主の3会派が無所属議員(元民主2名、維新1名、元みんな1名、神奈川ネット1名、その他1名)の協力も得て票を分け合い、共産党(11名)と議席同数の民主党も含めすべての役職ポストを自公民が独占し、すべての役職ポストから共産党議員が締め出される結果となりました。

これまで県広域水道企業団議会に選出されていた共産党議員は、企業団の経営健全化、基本料金の引き下げを求め、実現してきました。また、県後期高齢者医療広域連合議会に選出されていた共産党議員は保険料の引き下げを主張するなど市民の立場でがんばってきました。しかし今回、これらの議会に川崎市議会から送り出される議員は、自公民「オール与党」が占めることとなりました。今後、これらの各議会に対して市民の立場から監視を強めることが求められます。

自民党は議会選出の役職ポストについて、自民党と同じ考えの議員を出したいと、多様な意見を反映すべき市議会の役割を否定するような発言をくり返し、民主党は自公民という市長選挙の枠組みを崩せないという態度を貫きました。これらの自公民「オール与党」勢力による、あからさまな「反共包囲網」は、役職ポストを与えないことで共産党の発言の機会を奪うことがねらいといえます。同時に重大なのは、こうした自公民のやり方は、国・県への意見書や請願・陳情等の採択などでも市民要求の実現を阻む大きな障壁になりかねないことです。市民要求の実現を拒むような自公民のやり方を許さないためには、市民のみなさんの日常的な監視、取り組みが何よりもその保障となるものです。

日本共産党は、市民要求実現に向けて、議会論戦でその実現に全力をあげるとともに、市民のみなさんとの共同をいっそう強める決意を表明するものです。

以上


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