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年末年始の住居喪失者対策、雇用対策に関する緊急申し入れ

年末年始の住居喪失者対策、雇用対策に関する緊急申し入れ 日本共産党川崎市会議員団は12月22日、年末年始の住居喪失者対策と雇用対策に関する緊急申し入れを市長に対しておこないました。曽禰副市長が対応しました。

申し入れの全文は次のとおりです。

深刻な経済不況により、住居を失った失業者など、保護を必要とする人々の数が増えています。今年の年末・年度末は、昨年以上に失業者が増え、路頭に迷う人が増えることが予想されます。このところの冷え込みは、住居喪失者の方々の命にかかわる状況であり、一刻も猶予はできません。憲法25条にある国民の生存権を保障する上で、国と地方自治体の責務と役割は重大です。

川崎市内の簡易宿泊所は満室状況で、自立支援センターもいっぱいで、こうした人々が宿泊できる施設がないのが現状です。12月議会では、年末年始の対応を求めたわが党の代表質問に、健康福祉局長は、「本市で例年実施しているホームレスの方々に対する越年対策事業の準備を進めることと併せて、年末年始の対策に対応してまいりたい」と答えました。このほど東京都は、年末年始の役所の閉庁期間、都内に確保した施設で、住居をなくした求職者に対し、数百人規模で、宿泊所と食事を提供し、生活相談などの支援を実施すると発表しています。

有効求人倍率が川崎0.44、川崎北0.23と、市内の雇用情勢は極めて深刻な状況で、昨年12月からの緊急雇用対策による市独自の雇用創出数は2010年3月までの15ヵ月間で延べ825名にとどまっており、これを抜本的に増やす取り組みも急がれます。

以上のことから、市長におかれては、緊急に左記の措置をとるよう申し入れるものです。

  • 市内大企業が雇用の社会的責任を果たすよう、年末・年度末にかけての解雇・雇い止めを中止させ、雇用の維持・拡大・正社員化をはかるよう、市長先頭に申し入れを行なうこと。
  • 年末・年度末にかけて、全庁あげて市独自の直接雇用創出数を抜本的に増やすこと。・土日休日・年末年始も、雇用・生活相談窓口を設置すること。ワンストップサービスを定例的に実施し、内容を充実すること。
  • 必要な居住の確保のために、民間宿泊施設・アパート等を借り上げ、保護を求める人々をもれなく措置すること。市営住宅等、市の施設を活用すること。市内の大企業等の社員寮・社宅の空き状況を調査し、入居率が低い寮を市が借り上げ、臨時宿泊施設として提供すること。
  • 生活保護を求める人に対しては、市から現場におもむき、路上、公園を含めた現在地申請を認めること。また、「職権による保護」を適用すること。
  • ホームレス等の「生活の保護」を求める人々の健康状態のチェックと医療支援、住居確保と就労支援活動等の適切な対応をとるために、専門のケースワーカーを川崎区役所等に配置し、自立支援センターや民間宿泊所でも活動できるようにすること。
  • 市が住居喪失者を救済するための「ボランティアセンター」を開設し、ボランティアによる、毛布や食料等の支援物資などの供給を支援すること。
  • 緊急措置として、閉鎖された元市職員厚生施設「いさご会館」など市の関連施設を臨時宿泊やボランティアセンター等の施設として暫定利用すること。

2009年12月22日
川崎市長 阿部孝夫 様


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