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断罪された差別労務管理の関係者が川崎市人事委員に

2007,10,28, Sunday

元東芝勤労部長 「ふさわしくない」と共産党だけが反対
9月議会で阿部孝夫市長は、川崎市人事委員会の委員として、元(株)東芝の勤労部長であった平林武幸氏を推薦し、共産党を除く会派・議員の賛成で承認されました。
地方公務員法は、人事委員に人格が高潔で民主的であることを求めています。共産党は、同氏が市人事委員にふさわしくないとして、選任に反対しました。
労働委から違法と断罪された東芝の不当労働行為
平林氏が東芝で人事勤労畑を歴任してきたことは、経歴書でも明らかになっています。
東芝では、労働者(退職者含む)が思想差別と待遇の是正を訴え、県労委、中労委は不当労働行為があったと断罪。

2007,10,28, Sunday

これまで3回の労働委員会命令によると、東芝が公安警察官を雇い入れ、秘密組織「東芝扇会」の育成・指導にあたらせ、自主的・民主的労働組合活動に取り組む労働者に対して、賃金、資格、役職登用、仕事などで見せしめ的な差別をしてきたことが、本社勤労部の機密報告書や「東芝扇会」の内部文書、PMDC(職場労使関係マネジメント)課長侯補研修資料などで裏付けられた事実をもとに、同社に是正を命じています。
秘密組織「扇会」の指導的立場にあった平林氏
この「扇会」は、労務管理の立場から「特定の思想をもつ従業員」の組合活動を格別に注視し、これらの労働者を「問題者」として排除する役割を果たしており、各事業所の勤労労政担当が事務局を務めてきました。その中には昭和61年に発覚した日本共産党国際部長宅の電話盗聴事件で犯行現場アパートの賃貸保証人だった元警察官S氏も名を連ねています。

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平林氏は、この「扇会」の不当労働行為が労働委員会で問題になった時期に、東芝の勤労の管理職として「扇会」に深くかかわってきており、「扇会」の機関紙「おおぎ」(昭和58・12・1)への寄稿文でも、勤労部労政担当課長の肩書きで「今後扇会を20周年、30周年に向けて一層発展させていかなければならない私達に…」と「扇会」の発展が自らの課題であるとしていました。(写真)
質疑に立った共産党の竹間幸一議員は、「扇会」の役割や平林氏の経歴を紹介したうえで、同氏を川崎市の人事委員に据えることは、市民の理解を得られないと主張。総務局長は「民間企業で培った経験をもとに…委員としての職責を十分果たしていただけるものと考える」などと答弁し、居直りました。
東芝労働者有志が任命しないよう各会派に要請
市議会での採決に先立ち、東芝労働者有志(OB含む)が、「平林氏は労働委員会という公的機関で3度にわたり、不当労働行為と断罪された東芝の労務政策の実行者」であるとして、こうした人物が市人事委員に任命されないよう、各会派に要請していました。
(写真は東芝の秘密組織「扇会」の機関紙「おおぎ」と平林武幸氏の寄稿文)


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