居場所カフェを視察
5月7日、市立川崎高校で実施されている「ぽちっとカフェ」を視察しました。大庭裕子副団長、勝又光江、小堀祥子、後藤真左美議員が参加しました。この取り組みは、市教育委員会が、「定時制生徒自立支援事業」として行っているものです。生徒さんが無料でジュースなどを飲みながら自由に過ごすことのできるフリースペースで、子ども支援の専門スタッフが相談に乗ります。同カフェは、大阪市西成区での先駆的な事業がきっかけとなって、川崎市でも福祉施策の一環として2014年にオープン。教育効果が認められ、16年には市教委の取り組みとなったものです。
これまでも共産党市議団は、高校在学中のうちに家庭をはじめ生活上の課題を発見し必要な支援につなげることが重要であり、公的支援につなぐ最後の砦である「居場所カフェ」の役割の強化をはかること、またカフェと高校が協力してさまざまな専門職・専門機関などと連携し、中途退学予防ほか、生徒のさまざまな生活上の課題に対応できるようにすべき、と議会で求めてきました。
市教委が委託している社団法人「青丘社」の鈴木健さんは、「これまで70人ほどの生徒がいたところ、コロナ禍で対面飲食ができなくなり、一時期20人ほどの規模に縮小したが、その後、食料支援を居場所づくりのツールに、50人規模に復活した」と言います。大庭裕子市議が、コロナ禍における生徒の就業状況について尋ねると、「コロナ禍で、飲食のバイトがなくなった子が、食品工場で働いている」という深刻な実態が紹介されました。
また、鈴木さんは、「中退者をどう支援していくか、欧米のような支援が日本にはない」ことが課題だと述べ、「市立川崎高校は先生と生徒の関係が良好で、教育と福祉のモデルができている」と話しました。