議会報告

2019年12月16日

選択的夫婦別姓の法制化を~宗田議員が意見書提案


★宗田IMG_934512月12日の第5回川崎市議会定例会で、宗田裕之議員(高津区)が提案者(日本共産党、みらい)を代表して意見書案「選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書」の提案説明を行いました。

意見書案は、男性と女性が平等に婚姻生活や社会生活を送り、それぞれの個性と能力が発揮できる社会の構築に向けて、選択的夫婦別性制度を法制化されるよう国に強く求める内容です。宗田議員は「女性の社会進出が著しく進展し、家族の形態や個人の生き方が多様化する中でこれ以上看過できない」と提案説明しましが、採決の結果、賛成少数(共産党、みらい、名無所属1名)で否決されました。

宗田議員の提案説明原稿は次の通りです(議事録ではありません)。

「選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書」(案)の提案説明

私は、ただ今議題となりました意見書案第7号「選択的夫婦別姓制度の法制化を求める意見書」につきまして、提案理由の説明を行います。

現行の民法は、夫婦は婚姻後に同じ姓を名乗るという夫婦同姓を定めますが、厚生労働省が2017年に公表した統計によると、夫の姓を名乗る夫婦が96%を占めており、ほとんどの女性が改姓を求められていることを現わしています。

女性が改姓によって同一人と認識されることが困難となり、積み上げてきた社会的・経済的な実績、成果等に影響を与えかねないことや、女性が実家の姓を存続させるために婚姻をあきらめなければならないことは、女性の社会進出が著しく進展し、家族の形態や個人の生き方が多様化する中で、これ以上看過できない状況にあります。

我が国が批准する女子差別撤廃条約においても、夫婦に対して姓を選択できる同一の個人的権利を確保することが求められ、同条約に基づき設置された女子差別撤廃委員会からも、再三にわたり夫婦同姓の改正が勧告されています。

2018年に内閣府が公表した世論調査によると、夫婦が希望する場合はそれぞれ婚姻前の姓を名乗ることができる選択的夫婦別姓制度に賛成する者の割合は、過去最高の42.5%となるとともに、地方議会が国に対して提出した同制度に関する意見書も民間調査によれば70を超えており、夫婦同姓がもたらす不利益・不平等を背景として同制度の導入を求める世論が高まりをみせています。

よって、国におかれては、男性と女性が平等に婚姻生活や社会生活を送り、それぞれの個性と能力が発揮できる社会の構築に向けて、選択的夫婦別性制度を法制化されるよう強く要望するものです。

議員各位におかれましては、意見書案の趣旨をご理解いただき、ご賛同いただきますようお願いをいたしまして、私からの提案理由の説明といたします。