市政と市民のくらしを結ぶ
議会報告

2025年12月議会 代表質問を行いました

2025年12月9日(火)、川崎市議会定例会で後藤まさみ議員が代表質問を行いました。内容は以下の通りです。

市長の政治姿勢について

「多文化共生社会の実現」について

 今年7月の参議院選挙では、「外国人が不当に優遇されている」などデマに基づいた「排外主義」が煽り立てられ、外国人市民の生活が脅かされ、現在も続いています。このような潮流に対し、参院選直後、全国知事会は総会において、「排他主義、排外主義を否定し、多文化共生社会を目指す47人の知事が集まった」とする「青森宣言」を全会一致で採択しました。また、「国は外国人を『労働者』と見ているが、地方自治体から見れば日本人と同じ『生活者』であり『地域住民』である」とした「提言」も採択されました。同様の態度表明は、千代田区長や中野区長など市区町村の中にも広がっています。

 本市には、多くの外国人市民が暮らしています。川崎市は2005年「川崎市多文化共生社会推進指針」を策定し、その基本目標には「国籍や民族、文化の違いを豊かさとして生かし、すべての人々がお互いを認め合い、人権が尊重され、自立した市民として共に暮らすことができる『多文化共生社会』の実現を目指す」と掲げられています。おりしも、今日は国連の人権週間にあたります。市長として、改めて、「排外主義」ではなく、「多文化共生社会」を推進することが、川崎市の基本姿勢であることを示すべきと思いますが、市長に伺います。

総合計画の行財政改革について

公共施設の統廃合について

 資産マネジメントでは、「床面積は増やさない」として公共施設の統廃合が計画されています。これからモデル4地域の統廃合が実施されようとする中、川崎区では、すでに統廃合が進んでいます。一つは、大師支所と田島支所の業務を川崎区役所に一元化し、近隣のこども文化センターと老人いこいの家の機能を複合化し、大師地区複合施設と田島地区複合施設を新設する計画。二つ目は教育文化会館を廃止して、その施設機能を移転することも含めて労働会館を大規模改修する計画です。これらの統廃合計画が進むにつれて少なくない問題点が明らかになりました。

 1点目には、専門性が失われるという問題です。子ども文化センターは、子どもたちが安心して過ごせる居場所であり、遊びや学び、文化体験ができる、児童厚生施設ですが、子ども専用ルームがなくなります。老人いこいの家は、老人福祉法に基づいて教養講座やレクリエーション、健康増進のための活動が行われる施設ですが、浴室がなくなり活動部屋が3室から2室になってしまいます。この2つの違う専門性を持った施設が一緒のフロアになり、1つの指定管理者に任せることになると、それぞれの専門性や目的が失われるという問題が出てきています。子どもや高齢者のための専門性を持った施設が、単なる貸し館業務の施設になってしまうのではないのか、と指摘してきましたが、他の地域でも同じような統廃合をするつもりなのか、市長に伺います。

 2点目は、床面積が減らされ利用者・団体が利用継続できなくなるという問題です。大師・田島地区の各施設について、現在の床面積は合わせて7500㎡あるものが、3600~4000㎡とほぼ半分のスペースになります。一方、現在の大師地区のこども文化センターと老人いこいの家の利用者は24年度、年間44000人、のべ420団体が利用しており、田島地区のこども文化センターと老人いこいの家の利用者は年間32000人、のべ623団体が利用しています。これら施設が統廃合され、床面積が半分になることによって、数万人の利用者と数百の利用団体が利用継続できなくなり、市民の文化活動の存続にとって大きなマイナスだと思いますが、市長に伺います。

 3点目は、身近な施設・市職員が失われるという問題です。大師・田島支所については、整備前は各種証明書の発行業務、児童・高齢者・障がい者支援、年金・国保・介護業務、健康福祉ステーション、生活保護、地域包括ケアなどの業務などがありましたが、これらの支所機能そのものが失われ、これらの手続きをやるためには区役所まで行かなければならなくなりました。職員も大師支所は103人から12人に、田島支所も103人から11人と10分の一に削減され、地域の方が相談・対応する市職員がいなくなりました。各施設の統廃合によって、身近にあった施設機能や市職員がいなくなる、まさに市民サービスの大きな後退ではないのか、市長に伺います。

 4点目は、耐用年数前に施設を再編するという問題です。一般的な公共施設の耐用年数は60年ですが、田島子ども文化センター、老人いこいの家は築年数45年です。労働会館も築年数は44年ですが、改築に近い大規模改修で、16年も前倒しして事業費を113億円もかけます。耐用年数にいかない施設をどんどん再編し、そこに多額の費用をかける、これは大変な浪費ではないのか、市長に伺います。

子育て支援策について

多摩川格差について

 我が党は9月議会の代表質問で多摩川格差について取り上げ、年収600~700万円の世帯が子どもを2人育てた場合、保育園利用料と学校給食費は東京都では0円なのに、川崎市では約385万円もかかるという試算を紹介しました。

 しかし、多摩川格差はこれだけではありません。町田市の産後ケア事業は、国の減免制度利用後で宿泊型は3,500円、日帰り型は500円です。川崎市はその約3倍~10倍もの料金設定になっています。大田区は、幼稚園の保育料に対して、月4万円補助しています。川崎市はその約半分にとどまっています。稲城市は、市立学校に通う中学3年生を対象に、修学旅行宿泊費半額事業を実施しています。川崎市では、低所得世帯を除き全額保護者の負担です。

 本市でも子どもの医療費は18歳まで完全無料にすることはようやく決まりましたが、それ以外のあらゆる分野で近隣自治体との格差が開いています。新たな任期の開始にあたり、子育ての経済的負担軽減の独自の取組を他の分野にも広げていく考えはないのか、市長に伺います。

こども誰でも通園制度について

 今年度から本格的に実施されている同制度ですが、国から示された基準のままでは保育士に対する業務負担の増加や、子どもたちに安全な保育を提供する観点から、多くの課題があることを再三指摘してきました。本市は国の基準に従って実施していますが、その理由として「国の制度設計における課題を分析し、検証することが重要であると考えている」と条例制定時の答弁で述べています。一方で、新潟市や北九州市は1歳児の配置基準を上乗せしており、神戸、札幌、広島市は保育従事者を全て保育士に限定するなど、独自の基準を設けて実施しています。こういった各市の独自基準は、不十分な同制度に対し「保育の質」を最低限担保するための取組に映りますが、本市が誰でも通園制度を実施するにあたり何に重点を置くのか、その考えを伺います。また、それを実現するために市独自の基準を設ける考えがあるのか併せて伺います。

第3期川崎市こども・若者の未来応援プランの素案における、子どもの居場所について

 まず、こども文化センターについてですが、プランの素案では、多世代間の交流の場としての重要性が強調されています。しかし、こども文化センターは本来こどものための施設です。不登校で学校に行けない子どもにとっては、見知らぬ大人の目を気にせずに過ごせる場所です。また子どもが大人に危害を加えられる事件も多く報じられるなか、不特定多数の人が立ち寄らない居場所があることの安心感は絶大です。このように、こども文化センターが子どものための独立した施設だからこそ果たせている役割について、どう認識しているのか伺います。

 次に、放課後児童健全育成事業についてです。自主学童などの民間学童をプランに位置づけない理由として、これまで市は「わくわくプラザで見込み量が確保できるため」という旨の説明をしてきました。しかし、国が2023年に策定した「こどもの居場所づくりに関する指針」では、多様な子どもの居場所がつくられることの重要性や、誰一人取り残さず、抜け落ちることのない支援の必要性が書かれています。国の方針とわくわくプラザが合わずに生活の場に困っている子どもがいる本市の状況を踏まえれば、自主学童のような民間学童も併せてプランに位置づけ、選択肢として保障すべきです。なぜそうしないのか、伺います。

教育をめぐる環境整備について

教員の未充足及び担任の兼務について

 教員の未充足により教務主任や支援教育コーディネーターの先生が担任を兼務する事態が発生していますがその業務負担は計り知れません。担任も教務主任の業務も大変な重責のため一人で2人分の業務量をこなすことになるためです。実際に兼務している先生からは「このままでは体がもたない」と切実な声が寄せられています。現在の教員の未充足はどのような状況なのか伺います。また教務主任、支援教育コーディネーターが担任を兼務している実態を市教委は正確に把握しているのか伺います。一刻も早く兼務を解消すべきと考えますが対応を伺います。

教職員の働き方について

 来年度から2029年度までの方針となる第3次教職員の働き方、仕事の進め方改革の方針素案が文教委員会で示されました。これは改正給特法で改正された文科省の指針に基づき策定されたとのことです。指針の留意事項において、業務の持ち帰りは行わないことが原則とした上で、仮に持ち帰りの実態がある場合、その実態把握とともに縮減に向けた取組を進めると明記されています。本市は実態把握をどのように進めるのか伺います。

 改正給特法の付則3条には、2029年度までに1カ月時間外在校等時間を平均30時間程度に削減することを目標とし、削減するために講ずる措置として「教職員1人あたりの担当する授業時数を削減すること」が明記されていますが、市の方針にはその明記がありません。具体的に目標を示し、担当する授業時数の削減に取り組むべきではないでしょうか。伺います。

人事委員会の勧告及び報告について

 10月6日付の報告の中の「初任給制度」の課題として「入庁までの経歴をより適切に初任給に反映できるよう、国や他都市の状況を踏まえ、初任給制度の見直しを行う必要がある」と記載があります。これは雇用期間が1年未満のため給与が常に初任給扱いとなる学校事務職員等の臨時的任用職員において、10年を超えると初任給決定に経験年数の適用を受けることができない、いわゆる「初任給加算の10年の壁」も課題として含まれているのか伺います。なぜ今回の勧告に具体的に見直しが反映されなかったのか併せて伺います。

全国学力・学習状況調査について

 川崎市政だよりの8月号で、本市の調査の結果が20政令市中、国語で3位、算数・数学で2位、英語で1位になったとアピールされていました。

 このように順位にこだわることは、非常に危険です。全国調査で1位が続いた福井県では、2017年に教員からの過度な叱責が原因で中学2年生の生徒が自死する事件が起きました。その後県議会では、「学力日本一を維持することが教育現場に無言のプレッシャーを与え、教員、生徒双方のストレスの要因となったと考えられる」とし、県の教育行政の根本的見直しを求める意見書を全会一致で採択しています。

 全国学力・学習状況調査で順位や結果にこだわることは、教育現場にどのような悪影響をもたらすのか、教育長の見解を伺います。またそのような目標を掲げることは不適切であり、あってはいけないことだと思いますが、併せて教育長に伺います。

いじめ重大事態調査について

 2024年度のいじめ認知件数が10月に公表されましたが前年度比1184件増の6656件と過去最高を更新しています。一方でいじめ重大事態に係る事実関係を調査審議する「いじめ問題専門・調査委員会」の委員は現在4名。条例では5名以下となっていますが、横浜市は条例で15名以内としています。いじめが増加傾向であるのに対し、本市の体制では不十分です。条例改正を行い、専門調査委員会の人員を増やすべきです。伺います。

給食室の空調設備について

 昨年、室温が50度を超えた富士見台小学校の給食室へ「短い工期で設置できる空調設備」が試験的に設置されたのを受け、現地視察を行いました。調理中の窯付近は高温になるものの「休憩室を出た際の調理室全体のひんやりとした感じは全然違う」等、環境が改善された声がある一方で、設置前の夏場の給食調理は「命がけだった」という切実な声も寄せられています。給食室への空調設置は命に関わる問題です。まずは暫定処置として、早急に未設置の給食室へ「短い工期で設置できる空調設備」を設置するべきです。伺います。

議案第220号令和7年度川崎市一般会計補正予算のうち、学校給食物資購入費について

 この予算は食材料費の高騰に対応し、学校給食の質を維持するために市費を活用し給食物資購入費を増額するとのことです。昨年度は物価高騰の影響で献立からデザートが消える等、子ども達の給食に直接影響が及びました。今年度は影響が一切発生していないのか伺います。

給食の無償化と質について

 来年度から国による小学校給食無償化の方針が示されていますが「無償化となると給食の質が下がる」との声が保護者、一部首長からも聞かれます。まず本市にとって給食の質とは何なのか伺います。無償化によって給食の質が下がるなどあってはならないと思いますが、そのようなリスクが本市でもおこりうるのか見解を伺います。

川崎市民プラザについて

 市民プラザは再来年3月で閉鎖するとされ、今回の「市民プラザ現施設の利用終了に伴う新たな施設整備についての基本的な考え方」では、「これまで果たしてきた役割・機能や近隣公共施設や地域の状況を考慮しながら」新たな施設整備を進めるとしています。多くの利用者や団体から「講座や教室をどうやって継続するのか」という心配の声が出ています。

利用者の代替施設について

 市民プラザでは、年間28万人の方が利用し、約60もの講座・教室が開かれています。これらの教室は、ほとんど通年で定期的に開催されており、こういう通年の教室は市内には市民プラザくらいしかありません。また、茶室や窯も備えた陶芸施設があり、もし休館になった場合、このような代替施設は市内にほとんどありません。プールも市内の市営プール、例えば隣の行政区にあった鷺沼、等々力プールなどが次々と閉鎖され、近隣に代替施設はないのが現状です。今回の「考え方」の中でも、体育施設の利用移転は困難であり、文化施設にしても、市民プラザの利用コマ数と他の施設の空きコマ数を比較して、土日の移転使用は困難、平日にしても、市民プラザの利用者が他の施設に移転したら、それこそ他の施設の空きがなくなり利用できなくなります。プール、体育施設、60もの教室・講座の代替施設はとても確保できないと思いますが、伺います。

新たな施設の供用開始時期について

 市民プラザの今回の案では、2026年度に閉館して、27年度に基本構想から始まるということですが、供用開始はいつ頃になるのか、伺います。

国の痴漢撲滅政策パッケージの具体化について

 今年度も局横断的な協議を行ってきたとのことです。今年の新たな取り組みについて伺います。現在パブコメ中の次期第6期男女平等推進行動計画案では痴漢対策についてどのような位置づけをしているのか伺います。

 受験シーズンに向けた対策についてです。公立高等学校の入学者選抜に際し、痴漢被害にあった場合、追試験の実施が行えることを志願の手引き等に記載し周知をしているとのことですが、改めて周知が必要だと考えます。伺います。罰せられるべきは痴漢行為をする加害者であることは当然のことですが、試験当日、制服や学校指定のカバンで受験生だということが一目瞭然です。当日は制服や指定のカバンでなければいけないのか伺います。服装の決まりがないことについて「実際、知らなかった」との声が複数届いています。校長や関係教員だけでなく、ミマモルメなど活用して生徒や保護者まで伝わるよう周知が必要だと考えます。伺います。

障がい者施策について

柿生学園の指定管理者の変更に伴う引継ぎについて

 柿生学園は,定員数60名の7割の利用者が強度行動障害を伴う重度の障がいを抱えた方々の生活の場です。強度行動障害は、自傷・他傷や物の破壊などパニック状態が、環境の変化などによって引き起こされ、時には、命にかかわる危険な事態も招きます。そこで、健康福祉局長に伺います。今回の社会福祉法人川崎市社会福祉事業団から社会福祉法人ハートフル記念会への変更が、利用者の、まさに命にかかわる重大な問題だと認識しているか、伺います。また、指定管理者の変更は、利用者がより安心して生活できるよう支援の質を高めるものでなければなりません。一時的であっても支援の質が低下しないように引き継ぐことは、市の責任と考えますが、伺います。

職員体制について

 現在の柿生学園では、高い水準の職員が長年の実践経験の中で養成されています。ほとんどの現場職員が「強度行動障害支援者養成研修:基礎研修」の受講修了者です。

 さらに「実践研修」を積み、支援のための「手順書」を作成できる職員を養成し、研修のファシリテーターとして派遣される職員や、昨年度、都道府県に2名程度しかいない「中核支援者養成研修」の受講者もいるなど、神奈川県下でもトップレベルのスキルを持った職員体制が土台となり、日々の支援が行われてきました。こうした専門的知識を持ち、経験を積んだ職員が、時間をかけ、利用者と信頼関係を結び、それぞれ異なった性格を持つ利用者が安心して過ごせる生活を支えています。ハートフル記念会は、引継ぎに必要な、こうした職員の確保はできているのか、その必要人数と現在確保されている男女別の職員数、障がい者施設での勤務経験が1年以上ある支援員の職員数についても伺います。

 指定管理者の選定委員会での議事録によると、応募法人理事長から「移籍したいとの連絡もすでに相当数いただいており」「積極的に受け入れてまいりたい」との発言があり選定の際、事業団職員が一定数ハートフル記念会に移ることを想定していたと思われます。しかし、現在のところ、移籍する方はいないとのことです。支援の質の継続性にとって重要な問題です。事業団の職員が残る場合と、いない場合とでは来年4月からの利用者の安心度や生活の安全性に大きな差が出るのではないですか、伺います。

日中支援と短期入所について

 日中支援の内容は、利用者の生活の質を高めるために、きわめて重要です。現在の支援内容を変えることは、利用者にとって混乱をもたらすことになりかねません。今回の変更により、支援内容は変わるのか、伺います。また、短期入所は、馴染みのない利用者も利用するなど、より職員の経験が求められます。配置される職員の障がい者施設での経験年数を伺います。

 「神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例」第11条「障がい者の権利擁護」では、「施設への入所その他の障がい者の福祉サービスの利用に際しては、障がい者の意思が反映されるよう配慮しなければならないこと」としています。指定管理者の変更にあたっては、「現在の安心した生活を奪わないでほしい」と、再三当事者家族から訴えがありましたが、その声は活かされませんでした。条例の主旨からすれば、引継ぎの状況も、ご家族も参加する形で行われることが望ましいと考えます。ご家族に対し、10月4日にハートフル記念会により「説明会」が行われ、その後、引継ぎについての説明はありません。市では、ご家族には、速やかに議事録を作り、次の会議にご家族の声を反映させるとしていますが、会議は月2回です。2週間の間に、ご家族へ周知し、意見を募るのは無理があるのではないかと思いますが、伺います。

手話施策推進法の成立・施行に基づく本市の取り組みについて

 先日、東京を中心に日本では初めての第100回デフリンピックが開催され、多くの選手の活躍が話題となりました。川崎出身の選手も大活躍され、聴覚障がいに対する理解を深める機会になりました。

 本年6月、「手話の普及・理解促進を促す手話施策推進法」が成立し、施行されました。神奈川県は2015年に神奈川県手話言語条例を制定するなど全国で600を超える自治体が条例を制定しています。本市においても手話を言語として位置づけ、手話の習得、継承発展、理解促進をめざす条例を制定し、計画を作って推進すべきと思いますが、伺います。

高齢者施策について

訪問介護について

 11月に川崎区内の介護福祉事業所や医療機関等が開催した「介護福祉フェスかわさき」に参加しお話を伺いました。「とにかく介護報酬を引き上げてほしい」「物価高騰が激しい。用途を限定しない給付金を継続してほしい」など切実な声が寄せられました。東京商工リサーチは、2025年上半期の「訪問介護事業者」の倒産は2年連続で過去最多を更新したと公表。本市でも緊急に支援の強化が求められています。

 訪問介護の基本報酬の引き下げに伴い、市独自で加算をしている新潟県村上市を視察しました。「事業所は大丈夫なのか」との市長の発言をきっかけに、報酬改定の影響に関する調査を実施し、市独自でもやるべきとして、国が改定する2026年度まで訪問介護事業所への支援と、車両燃料費の支援を行っています。事業者からは「本当にありがたい」と喜ばれています。本市事業者の影響もマイナスになっているとの答弁もありました。国や県と役割分担があるとの答弁が繰り返されていますが、自治体独自の支援策を本市でも行うべきです。伺います。

 本市では、食事支援の必要な高齢者に対して自宅へ配食し在宅生活を支えるための生活支援型食事サービス事業を2024年3月末で廃止しました。民間の配食サービスが充実してきたとのことを理由としています。現在は厚労省が定めた「民間事業者による在宅配食サービスのガイドラインについて」の内容を満たし遵守していることと、配食時に安否確認を行っている事業者をホームページで紹介しているだけです。事業者からは「物価高騰により食材費などの負担が重い、支援が欲しい」と声が寄せられています。在宅高齢者の食と安否確認も含め自立を支えるこうした事業者にも対象を広げ、物価高騰対策の支援を検討すべきです。伺います。

国民健康保険、2026年度国民健康保険料の軽減について

 国保料は本市が独自に決定します。物価高騰が生活を直撃している下で、所得の少ない国保加入者に保険料負担で追い打ちをかけることがあってはなりません。来年度からは子ども・子育て支援納付金が追加になり負担増となります。2026年度の保険料は、一般会計からの繰入れを増額し引下げを行うべきです、伺います。

 こどもの均等割減免についてです。子育て支援としてこどもの均等割減免を実施する自治体が拡がっています。私達は、本市でも19歳未満の均等割額の減免に踏み出すことを求めてきました、市は決まり文句の様に市独自で19歳未満のいる世帯に所得割保険料の軽減を行っていると答弁しています。しかし、軽減分の財源は徴収した国保料から支出するもので、19歳未満のいない国保世帯の保険料への上乗せで賄っているものです。保険料への上乗せを止め、市費で19歳未満の均等割額の減免を行うべきです、伺います。また、国は2027年4月を目指し、18才までの子どもの均等割分の半分を公費負担で行う意向を示しました。国に対し国保だけにある、不平等な子どもの均等割は全額公費負担とするよう求めるべきです、伺います。

生活保護行政について

 この間国は、生活保護の加算額を次々と廃止、削減。2013年から3年間で最大10%の生活扶助基準削減に対し、生活保護利用者が「健康で文化的な最低限の生活」を保障した憲法第25条に反するとする訴訟が全国各地で起こりました。本年6月27日、大阪訴訟と愛知訴訟に対する最高裁判所は生活保護基準の引き下げは違法とする初の統一判断が示されました。違法な国の基準に基づき市民に対して執行してきた川崎市には責任があります。保護費引き下げの影響を受けた市内すべての利用者に対しただちに謝罪するべきです。伺います。

 厚労省が示している最高裁判決への対応策は、新たな減額処分とともに原告と原告以外の利用者を分けたもので、最高裁判決を踏みにじるものです。全ての利用者に対し新たな減額ではなく、引き下げ分の全額補償を速やかにおこなうよう国に求めるべきです。伺います。

公契約条例の適用事業における賃金の確保について

 現在、行われている公契約条例の適用事業において、下請け企業の労働者の中に作業報酬下限額がもらえてない労働者がいることが、元請け企業のアンケート調査で明らかになりました。元請け企業が市内建設組合の要請を受けて工事の従事者に対しアンケートを行ったところ、21名中8名が条例の金額をもらえていないことが分かりました。建設現場は、2次、3次下請けと重層構造になっています。下請け事業者からは「そもそも、条例通りに払える金額を貰っていない」との声も上がっています。公契約条例適用事業において、作業報酬下限額が支払われていないこうした現状を市として調査し、支払えと指導するだけでなく、このような実態がなぜ生まれるのか、その原因の解明を行い、対策を講じるべきですが、藤倉副市長に伺います。

建設業退職金共済制度(建退共)について

 これは建設業で働く人たちのために国によって設立された退職金制度です。福祉の増進と雇用の安定を図り、建設業の進行と発展に役立てることを狙いとし、本市でも普及徹底を推進しています。建退共は「共済手帳」に働いた日数に応じて「証紙」を貼っていくことで掛金を積み立てていく制度です。

 本市発注の公共事業において共済証紙の購入費は誰が支払い、誰の責任で証紙を購入をするのか伺います。

 公共工事の積算には「建退共共済金」が含まれており、発注金額に人数分の証紙代が含まれています。書類を通じてその適正さを確認しながらも、元請けが下請業者に支払わず、下請業者が負担を強いられている事例が発覚した場合、どのような措置が取られるのかうかがいます。本市は建退共の履行確保に関する通知について2021年以降発出していないとのことです。改めて、建退共制度が適切に履行されるよう周知徹底するための通知を出すべきです。伺います。

防災対策について

 時間雨量100ミリという雨が本当に降るのだということを、この9月に実感しました。100ミリを超えたのでは、当然川も雨水管も飲み込むことはできず、必ず内水氾濫は起こります。内水ハザードマップはほぼ正しかったようですが、開発などがあると新たな浸水地域も発生します。内水ハザードマップを更新し、該当地域に周知すべきですが、伺います。先の大雨を受け、土嚢ステーションの拡充を検討するとしていますが、今回浸水した地域にはもれなく改めてその方針を周知し、プッシュ型で整備を進めるべきですが、伺います。

等々力緑地再編整備について

 事業費が当初の633億円から1232億円へ増加が予測されるなか、事業の見直しの状況について報告が行われました。釣り池付近の藤棚や、外周園路の幅員の見直しにより希少動植物等の自然の保全、自由提案施設の縮小が示される等、「稼げる公園」を推し進めようとした当事業が、市民の声によって一定の歯止めがかけられる形となりました。

 とどろきアリーナに関しては、既存の施設を活用するよりも新設の方が事業費を抑えることができるとされています。しかし、現在のプロスポーツチームの利用に加え、音楽イベントなどにも対応できるとのことです。興行利用が増加することで、市民利用の機会が減少することはないのか、子ども会などのイベントや部活動の大会など一切影響を及ぼさないのか伺います。

 事業者が行うイベントの料金設定についてです。催しもの広場で開催されていた移動動物園の利用料金は800円、夏休み期間ふるさとの森を占拠しておこなわれた恐竜イベントは900円と子ども達のイベントであるにも関わらず利用料金が高すぎます。市はこの設定が適正と考えているのか伺います。また多くの市民に利用されているスポーツセンター、及び中原区民待望のプールの利用料金は事業者側の提案ではなく、本市の意向で決定できるのか伺います。

樹木の伐採について

 園路整備工事での6.0m道路の整備や催し物広場付近の工事に伴い、樹木の伐採が示されましたが、全体の伐採及び植栽の見直しが示されていません。小出しに樹木の伐採を公表するのではなく、全体としてどれほどの樹木を伐採するのか、まずは市民に情報提供するべきではないでしょうか、全体の樹木の伐採本数はどれほどになるのか伺います。

 工事の進捗状況等を周辺町内会、小中学校等に共有する「情報共有連絡会」を設立するとのことですが、今日までの再編整備の経過を鑑みても、今後の運営に関して事業者だけの意向ではなく、利用者、地域住民の声を聞き反映していくことが重要です。例えば生田緑地の様な「マネジメント会議」を設置するべきではないでしょうか。伺います。

地域公共交通計画改定素案について

 素案では、路線バスとコミュニティ交通を組み合わせた地域交通について現状を維持するだけで、交通網が広がる計画になっていません。これはそもそも、市民がいつでも安心して外出することができる川崎市をつくる、すなわち、市民の移動の権利を保障するという基本理念がないことに起因します。市バスも含めてバスが減便し、交通網が縮小しているなかで、丘陵地域や高齢化が進んでいる地域で、買い物や病院に行くというだけでも何千円もかかるという市民が増えています。堺市では、駅から半径800メートル、バス停や乗合タクシーの停留所から300メートルの地域を塗りつぶし、公共交通機関にアクセスしにくい地域を人口で把握し、その地域をどうカバーするかという観点で計画を作成しています。

 バスが入らない空白地域には市が運行する乗合タクシーを乗り入れ、いまでは9路線になり、その結果人口カバー率は96・7%となり、電車、バス、乗合タクシーともに、利用率があがっています。さらに市民がこれらの交通機関を利用して外出した場合の経済波及効果も調査して、公共交通が地域経済や街の発展に寄与することを明らかにしています。本市においても、かつては駅やバス停からの距離を測って交通空白不便地域を指定し、その対策を講じていましたが、いつの計画からかその概念自体がなくなってしまいました。

 改めて、市民誰もが取り残されず公共交通にアクセスできる交通網をつくるという観点で、交通空白地域を把握し、空白地域をなくすようコミュニティ交通をめぐらせること、その交通網の維持のための運営費の支援を行うことを明確に位置付けるべきと思いますが、伺います。

地球温暖化対策について

 本市は全国の自治体で最もCO2を排出している都市として、2050年までに実質ゼロにするための対応が厳しく問われています。様々な施策が必要で、これまでも大企業への規制などただしてきましたが、今回は民生部門の課題について伺います。

 まず、一般家庭での再生可能エネルギーの普及についてです。11月、川崎未来エナジー株式会社が、家庭用太陽光発電の余剰電力の買い取りを始めると発表しました。国の固定価格買取制度の価格が下がっていく中で、安定的に買い取るだけでなく、川崎市内で消費される電気を市内で調達できるようになることは、市民にとっても温暖化対策にとっても有効であると考えます。多くの市民に普及させるよう周知を行うべきですが、伺います。その際、新たに太陽光パネルを普及するため、未来エナジーと協力して、初期投資ゼロで太陽光パネルを設置し販売契約を結ぶPPA制度を導入すべきと思いますが、伺います。

ソーラーシェアリングについて

 太陽光パネルを設置する面積を増やし、未来エネジーに電力を売る対象として、農地の上にソーラーパネルを設置するソーラーシェアリングを普及すべきです。農水省はこれを推進しており、昨今の猛暑で日影を作る対策としても農家から歓迎されています。本市の農業振興地域でソーラーシェアリングを行うよう施策を推進すべきですが伺います。この際、生産緑地で行えるよう国に求めるべきですが伺います。

羽田新飛行ルートについて

 今年の6月にインドでは旅客機が、11月にはケンタッキー州で貨物機が離陸直後に墜落しました。地上では大規模な火災が発生し、死亡された方も確認をされています。亡くなられた方へ心からのお悔やみを申し上げます。

 事故の発生は、報道によると離陸後インド1.5Km、ケンタッキー2.0Km付近とのことです。これを川崎区の羽田新飛行ルートに置き換えるとどの付近にあたるのか、それぞれ伺います。

 国連の航空専門機関であるICAOでは各国に「安全管理システム」を導入して航空安全の向上を求めています。日本でも国土交通省航空局が主体となってICAOの勧告に従い航空安全プログラムを作成し、安全管理システム(SMS)を実施しています。SMSにおいて、考えられるリスクを洗い出し、発生の頻度と影響の大きさを評価し看過できないものについては安全が担保できるよう対処することが求められています。世界では今年に入って2回も離陸直後の墜落事故が発生していることからしてもリスクが顕在化していると専門家からの指摘もあります。

 航空機は離陸後3分間と着陸前の8分間に事故が発生しやすく「魔の11分間」とも言われています。離陸後3分、コンビナート上空を対象範囲としたリスク評価を国に求めてください。伺います。 また、インドやケンタッキーの事故原因が判明するまでは、川崎市上空の新ルート飛行を控えていただくよう、国に申し入れるべきです。


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